何だかここ数日、ずーっと妖星伝を讀み續けています。ちらっと讀み返してみるか、というつもりだったのだけども、あまりの面白さにとまらなくなってしまいました。
さて、今回は第三巻となる神道の卷。この卷で印象に残るのは何といっても、蛇丸、朧丸のふたりであろう。
本巻は桜井とお幾の幸せな生活ぶりを描写することから始まるのだけども、この二人の幸福をずたずたにしてしまうのが蛇丸朧丸の双子。
朧丸が敵に追いつめられて、隔力の術なる念力を使うところの描写も素晴らしい。また蛇丸は胎内道にさまよった擧げ句、蛇上人となるのだけども、この蛇上人の描写を讀んで山海塾を思い浮かべたのは私だけではあるまい(笑)。
またこの卷では対立していた鬼道衆が団結する。闇の旦那の攻撃にあうも、蛇上人となった蛇丸朧丸の二人が龍となって危機を救う。お幾を散々な目に遭わせた二人だけども、この散り方は格好良いと思った。
そして物語は後半に至って、いよいよ鬼道衆最大の敵、天道尼が登場する。