「流星花園」で日本でも知名度が上がってきたバービィー・スーこと大S徐熙媛の寫眞集。
ミステリとプログレばかり取り上げているこのブログに「流星花園」とか徐熙媛(バービィー・スー)目當てに訪れる人が何人いるのか分からないんですけど、とりあえず臺灣ネタということで今日はこの寫眞集を取り上げてみたいと思います。
個人的には大Sよりはバラエティ番組でのハッチャけぶりが微笑ましい小Sの方が好みなんですけど、どっちが美人かといったらやはり大Sでしょうねえ。広い額、丸鼻、そして大きな口と、日本人でいうと山田優とか中越典子の系統の美人であります。
本作は「美容大王」で、エステネタでもブレイクした彼女の寫眞集ですが、美容や彼女の思いを綴ったエッセイも中國語と日本語で添えられてい、大Sファンにはマストともいえる一册に仕上がっています。
ただ寫眞の出來に關してはちょっと微妙ですねえ。というのも、緑の発色がどうにもデジカメっぽく、彩度の弱い寫眞は今ひとつ彼女の魅力を傳えきれていないような氣がするのですよ。このあたりでもう少し頑張ってほしかったというのが正直な感想ですかねえ。
折角の日本デビューな譯ですから、男性ファンを獲得する為にももう少し色氣を押し出した構成で纏めても良かったと思うし、中判カメラでぐっと彼女の魅力に迫った寫眞を組んでいれば、男性にもアピール出來る仕上がりにもなったのにと思うと惜しい。このあたり、クオリティにも十分に配慮した寫眞集「Angel」「VENUS」で日本の男性ファンを虜にしたビビアン・スーとは大きな違いです。
寫眞のアングルやポージングも今ひとつ垢拔けていないところが臺灣っぽいというか、一昔前の日本のアイドル寫眞集のようなチープな雰囲気が濃厚に感じられ、そのあたりも殘念といえば殘念なんですけど、二の腕の「プニプニ感」を強調した寫眞が續く中盤の構成はなかなかアピールするものがあります。二の腕萌えの御仁は要注目でありましょう。
オマケのDVDはグラビアと彼女の歌、そしてバラエティ番組の抜粋を収録したもので、驚いたのは小Sと一緒に10年前のヤンマガの卷頭グラビアに出ていたことでありまして、一體どういう経緯で日本の青年雜誌のグラビアに出演することになったのか興味がありますよ。流石に十年も前なので、今と比べると美女というよりは可愛い感といった方がしっくりきます。
収録されている歌の方は、調子っぱずれの聲で「あなたが好き、死ぬほど好き」とか歌うチープ感が寒々しさを釀し出す出来榮えでありまして、まあ、このあたりは軽くスルーして後半の「娯樂百分百」のクリップ集に進んだ方が吉。日本語の字幕も入っているので、中國語が分からない方もそこそこ愉しめます。
本作の寫眞ではいかにも女優然としていますが、実をいえばこういったバラエティ番組の方が彼女の魅力を十分に傳えていると思うのですが如何でしょう。ハジケまくってる妹の小Sに比べると控えめでありますが、三枚目キャラに徹している小Sと違って、彼女は女優、このくらいのおしとやかさもまた必要でありましょう。
臺灣のポップカルチャーを日本に廣めたい自分としては、本作がリリースされて彼女の認知度が高まるのは非常に嬉しいんですけど、本作の今ひとつ感から大きな声で皆さんにおすすめできないところが複雜な心境というか何というか。それに彼女ってそろそろ結婚するんじゃないんですか、F4の一人と。だとすると今から日本の男性ファンにアピールしていくというのもちと無理か。
ところで最近、本屋に行くとうずたかく平積みにされた韓流ムックの傍らにひっそりと、臺流だの華流だのの文字を添えてF4など臺灣の男性アイドルのムック本が竝べられてたりするんですけど、これらのムック本、總じて紙面が垢拔けていないところが自分は不満なんですよ。
その昔、フールズメイトの別册というかたちで、「fai」という雜誌がリリースされておりました。讀者ターゲットは二十代三十代の女性。金城武や郭富城の素晴らしいグラビアは勿論、陳慧琳(ケリー・チェン)や袁詠儀(アニタ・ユン)など女優のグラビアもテンコモリで、男性ファン女性ファン雙方へ強力にアピールする内容は當に神。自分としてはこういう雜誌が讀みたいのですよ。華流とかいって盛り上げる心積もりがおありなら、こういった品質にまでしっかりと目を配らないと、香港臺灣大陸フリークは滿足しませんよ、雜誌社の皆樣。韓流ファンと違って、香港、臺灣、大陸のファンは年季が入っていますからねえ。廣東語や中國語が出來る熱狂的ファンもたくさんいる譯で、なまなかな氣持でムック本などつくられては困ります。
何だか本作と離れたところで愚癡を垂れてしまいましたが、とりあえず彼女のファンはマスト、というところで纏めておきます。おあとがよろしいようで。