既晴氏がサイトに書かれた綾辻氏訪台エッセイの最終回をまたざっと譯してみました。尚、前回と同様、原文は文末に転載してあります。
なかなか寢付けずにすっかり眠るのが遅くなってしまったとはいえ、翌日は座談會までには十分に時間があったので、内容の確認を行うことに。これに關しては、綾辻先生が訪台されて島崎先生と私が座談會を執り行うことに決まってからというもの、座談會はどのようなかたちで行えばいいか、そのテーマはどうするか、また通訳は、……等々、一ヶ月近くをかけてずっと準備を進めてきたのです。
大まかな方向としては、新本格ブームから既に二十年経って綾辻先生が訪台されるとあって、島崎先生と私は作家として経歴を振り返り、綾辻先生にはミステリファンからミステリ作家となるに到ったその過程について述べていただこうと思いました。
大きな話題としては三つあって、まず最初に綾辻先生が子供の頃に接したミステリから「十角館の殺人」を書かれるまでの間があります。これには乱歩先生の印象や京都大学でのミステリ研の活動も含まれます。そして二番目には、「十角館の殺人」の投稿から「館シリーズ」が形をなすまで、つまり先生がプロの作家としてのキャリアを積まれていくまでの間が挙げられます。最後に本格ブームに對する先生の意見やミステリの未来について思うところなどを語っていただく。
実際、取り上げてみたい話題というのはたくさんあって、綾辻先生の作品はそれほど多くないとはいえ、その作風は豐富で多岐に亘るゆえ、その中のひとつだけを取り出して語るだけでも多くの時間を必要とする譯です。
時間はそれほど多くない爲、私が興味のある内容、――例えば先生のホラー小説に關する話題なども取り上げたかったのですけど、これについては思い切って捨てることにし、話のテーマは「館シリーズ」に絞ることにしました。やはり綾辻先生の作品の中では最も重要なシリーズでもあるし、叉一方で何作かの「館シリーズ」は讀者にも知られている、更には館シリーズの集大成ともいえる「暗黒館の殺人」を取り上げれば、綾辻先生の創作の對する姿勢も自然と理解されることでしょう。
それと座談會をうまく進める爲には、ミステリの難しい用語ばかりを使って話をしていたらどうにも場の雰圍氣が重くなるだろうと思い、例えば「『・淇言』に對する綾辻先生の感想」など、軽いユーモアを交えた話題も織り交ぜてみようと座談會が始まる前から考えておりました。
午後一時五十分頃、私が誠品書店に到着すると島崎先生は既におられて、会場は既に萬席でした。更には多くの人が兩側の通路に立っていて通ることも出來ないほどの大入りで、綾辻先生の魅力たるや本當に素晴らしく、これはまた新本格の作家が台湾では本當に受けいけられていることでもあります。
綾辻先生は時間通りに到着されて、座談會は予定通りに始まりました。會の方も順調に進み、まだまだ語りたいことがたくさんあるというかんじであっという間に終了。そのあとすぐに觀客からの質問コーナーになったのですが、前回の記者會見ではそれほど日本語を使う人が多くなかったというのに、この日の讀者はほとんどが直截日本語で綾辻先生に質問をするのみならず、さらには綾辻先生の爲に日本語を勉強したと自ら話をされる方もいたりして、そんな樣子に綾辻先生は大變驚いておられました。
そして最後にはサイン會です。皆が列をつくって並んでいるのを見つめながら、自分は本當に幸せだなあ、と私は感じていました。私もまた綾辻先生のファンでありますが、既にこのサイン會の前に先生からサインをもらっていたのです。綾辻先生は座談會を終えられてから、島崎先生と外に莨を吸いに行かれました。
エレベータの中で、私は講談社文庫の「アヤツジ・ユキト 1987 – 1995」を取り出して綾辻先生にサインをしてもらうことに。この本は六年前、まだ私が兵役だった頃に高雄の紀伊國屋書店で買ったもので、これを見るなり、蓮田さんはこの本はすでに絶版になっていると教えてくれました。
あと、サイン會のときには何人かの讀者の方からサインを求められたのですが、その中のいくつかはつい最近、一昨日に出版された新刊「修羅火」で、これもまた綾辻先生のおかげだな!と思った次第です。
綾辻先生はサイン會のあと、プライベートの予定があるとのことだったので、私は島崎先生と一緒に誠品書店のカフェに行き、杜鵑窩人學長、冷言氏、林斯諺氏、そしてそのほかミステリの仲間たちとひとときおしゃべりをしました。その時はすでに結構疲れていたのですけども、綾辻先生はこの慌ただしいスケジュールの中、自分よりももっと疲れていたに違いありません。歸路、もしまた綾辻先生に會える機會があったら、もっと日本語でうまく話せるようになりたい、そうすればもっと先生の創作に對する考えなども教えていただけるに違いないと思ったのでありました。(完)
次日,由於失眠的緣故,我睡得很晚。不過,距離下午兩點的座談會還有不少時間,剛好可以再確認一下座談會的內容。關於這個部分,自從得知綾辻先生預定訪台、傅博前輩與我是座談會的與會人以後,就已經不斷地在作準備。將近一個月的時間,都在討論座談會的形式、議題、口譯的方式……等等,總而言之,在大體上,由於新本格浪潮已經將屆二十年,適逢綾辻先生來台,傅博前輩與我打算以作家生涯回顧的方向,讓綾辻先生從推理小説迷到推理作家這一路走來的歷程得以呈現。
所以,決定後的話題大致上有三大部分。首先,是綾辻先生童年接觸推理小說,一直到開始撰寫《殺人十角館》之前,包括了他對江戶川亂步先生的印象,以及京都大學推理小說研究社的活動狀況;其次,是從《殺人十角館》投稿徵文獎,一直到「館系列」整個成型,也就是真正成為職業推理作家的過程;最後,是他對新本格浪潮的個人看法,以及對推理小説的未來期望。
其實可以談的東西太多了。雖然綾辻先生的推理作品數量並不算多,但作品的多樣性及豐富度,單獨抽出來討論也可以談很久,時間一定不夠用,所以有些我個人很感興趣的話題,例如關於他的恐怖小說,就只好捨棄了。話題的主軸還是放在「館系列」,一方面是因為這是綾辻先生最重要的系列創作,・玩一方面是談過了整個「館系列」,讀者對《殺人暗黑館》這部集大成的作品,自然可以理解綾辻先生的創作態度。
・玩外,為了要讓座談會的過程,不要因為談論太多推理小說的術語顯得太・縄悶,我也準備了一些像是「綾辻先生對『・淇言』的看法?」這一類比較輕鬆幽默的題目,這個部分就是我出發之前才設計的。
大約下午一點五十分,我到了誠品書店,傅博前輩已經到了。現場已經沒有座位,還有不少人站在兩側的走道上,幾乎無法通行。綾辻先生的魅力果然非常大,的確是新本格推理作家在台灣最受歡迎的一位。
綾辻先生也在隨後抵達,座談會便正式開始。整個過程進行得非常順利,在大家都還聽得津津樂道、意猶未盡的時候,座談很快地結束了。接著是現場聽・麗的發問,記者會那天以日文發問的人還不算多,今天的讀者幾乎全都直接以日文發問,還有人表示自己是因為綾辻先生而決定要學習日文的。綾辻先生對於大家的喜愛程度,表示相當意外。
最後則是簽書會。見到大家都在排隊,我才深覺自己真是幸運。我也是綾辻先生的書迷,但卻在簽書會以前就已經讓綾辻先生簽過名了。綾辻先生在座談會結束後,跟傅博前輩一起到外頭抽煙。在電梯裡,我拿出講談社文庫《アヤツジ・ユキト 1987-1995》讓綾辻先生簽名,是我尚未出道的六年前(還在當兵的時候),在高雄的紀伊國屋書店買的,在一旁看見的編輯蓬田先生說,這本書已經絕版了・希。
此外,在簽書會的同時,也有幾位讀者來找我簽名,一部分甚至是拿了才剛出版一兩天的新書《修羅火》,我想這也是託綾辻先生的福・頑!
據説綾辻先生在簽書會結束後還有個人行程,我自己則去了誠品的・稀・汲廳與傅博前輩、杜鵑窩人學長、冷言、林斯諺、以及其他推理界朋友聊天。頓時,感覺到自己已經累了,我想綾辻先生這麼短暫、匆促的行程,一定比我更辛苦・頑。在回家的路上,我期望下次如果還有機會見到綾辻先生,日文可以説得再好一點,能與他更深入地請教創作的心得。(完)
この座談會の樣子は冷言氏がサイトに写真を掲載されているので、次のエントリでリンクを張っておきます。という譯で、以下次號。