「不壊の槍は折られましたが、何か?」のWandererさんからReading Batonというのを頂きました。當方、ブログ界の出來事には疎いもので、Reading Batonって何?と調べてしまいましたよ。なるほど、これは面白そうです。質問フォームは二種類あるみたいなんですけど、自分はWandererさんが使われたものにしてみます。
お気に入りのテキストサイト(ブログ)
今イチオシなのは、まおさんが管理人をされている「冬の夜ひとりの旅人が」ですね!
カルヴィーノ、タブッキ、ブッツァーティといったイタリア系が大好きな自分としてはブログのタイトルを見ただけでわくわくしてしまいましたよ。また取り上げておられる作品がどれも澁いものばかりで最高なのです。
今読んでる本
ミステリ、ホラー、SF系の小説から一日一册讀むというのをノルマに課しているので、この質問の答え乃ち、次のエントリ、ということになります。本ブログで取り上げるような作品以外に併行してダラダラと讀み進めているものは以下の通り。
別進地下道 / 既晴
はい、臺灣のミステリ作家でイチオシの既晴の作品です。近いうちに臺灣のミステリ作家を紹介するサイトを立ち上げます。乞う御期待、って……この忙しさではいったいいつのことになるやら。
小説在寫我 / 莫言
中國のマジックレアリズム作家、莫言の講演集。息抜きにベットの中で讀んだりしています。莫言は有名なので、この本も日本語に翻訳されているかもしれません。
好きな作家
自己紹介のところにも書いてありますけど、三人挙げろってことでしたら、中井英夫、半村良、藤原新也。五人ということでしたら、これに島田莊司と谺健二をくわえたいと思います。
よく読み返す本、または自分にとって特に思い入れのある5冊
よく讀み返す本といえば、やはりこれ。
虚無への供物 / 中井英夫
一年に一回は。恒例行事です。自分にとって、面白いミステリを探すときのメルクマークがこの本なのです。だから本ブログのコメントもものすごく偏ったものになってしまう譯で。
ミステリ以外もあり、ということであれば、
新東洋街道 / 藤原新也
藤原新也の作品のなかでは印度、西藏ものよりも斷然こっちが好きですねえ。
もうひとつ。ミステリではないけども、綾辻行人の小説観にも影響を与えた聖典を。
妖星伝 / 半村良
すでに最終卷以外のレビューはこのブログで終えているんですけど、まだブログを始めたばかりの頃で自分の文章も素っ氣ないです。また讀み返して今度はじっくりと感想を書いてみたいものです。最初に讀んだのは高校生のときでした。学生時代にこういう本に出会ってしまったことは良いことだったんだか、それとも惡いことだったのか。
もう一つミステリじゃないものだったら、竹本健治がリスペクトしているこの作品。最近文庫も出たことだし、若い人にも讀んでほしいですねえ。
死霊 / 埴谷 雄高
日本文学の暗黒面を代表する傑作でしょう。大西巨人の「神聖喜劇」と竝んで本好きにはマストの作品といえます。
最後の一册はやはりこれでしょう。最近讀んだ作品の中では自分にとって最大の衝撃だった本作。これも光文社から文庫で出たのでたくさんの人に讀んでもらいたいものです。メタメタにけなされるのも覺悟で、推薦させてもらいますよ、ええ。オールタイムベストテンをやっても、「虚無」や「失楽」などとともに上位を争う大大大大大傑作であります。自分にとっては。
次にバトンを渡すヒト3名
うーん、殆ど引きこもりと同じようなかんじで、こっそりやっているサイトなので、どうしたものか。やはりここは自分もファンで、お付きあいいただいている皆樣に、ということになりますよねえ。
猫は勘定にいれません
deltaseaのミステリライブラリ
冬の夜ひとりの旅人が「猫は勘定にいれません」のtake_14さんは、ミステリ、SFと廣範なジャンルの小説を讀まれているだけではなくて、漫畫(これも凄い)や社會情勢にまで關心を示されるその好奇心に壓倒されてしまいます。引きこもり系の自分とは違った明るいサイトの雰圍氣に軽い嫉妬を覚えつつ(笑)、バトンを渡させていただきます。
deltaseaさんのサイトは見事に整理されたデータと、明確な評價軸が素晴らしい。冷静に作品と向き合えることが出來るその手腕に脱帽。好きな作品に出会うとついつい筆が走って暴走してしまう自分にとっては、ミステリの批評をやっていく上で學ぶべきところが多いです。
とこんなかんじでょうか。皆樣、どうかバトンの方、受け取ってくださいませ。宜しく御願致します。
PS:
これって、バトンを渡す為にTBした方がいいんでしょうか?今ひとつルールをよく分かっていない自分……。