Twelfth Nitghなんていったって、餘程のプログレマニア、もとい、八十年代のポンプロックマニアでないと名前さえも聞いたことないって人の方が多いんでしょうねえ。
年代的にはマリリオンやIQなんかと同じです。ファーストの「Fact and Fiction」。これがなかなかの傑作で、今回取り上げるライブアルバム「Live and Let live」もこのアルバムからの曲が多い。というか、聽いてみると、「We are sane」なんて、キーボードもギターもアルバムの音のまんまです。
曲の雰圍氣を喩えると、よくジェネシスが挙げられるのでけど、マリリオンほどそれっぽくないです。確かに曲の間に何か演劇っぽい喋りが入っていますが、フィッシュの声ほどイってないのでそちらの方を期待してはいけません。
ファーストアルバムを聽いていると何となく、マンサンの「Six」を思い出してしまうんですよね。いや、確かにマンサンの音の道度、構成力には勿論かなうはずもないんですけど、このTwelfth Nightも、もう少しお金があって、一流のプロデューサをあてがってくれたら、きっと良い仕事したと思うんですよねえ。
プログレ的な視點から見ると、このアルバムに収録されている曲の中での聽き所はやはり「We are sane」と「Sequences」。前者は12分強、後者に至っては17分以上の曲で、突然転調を繰り返す曲調など、當にマンサンの「Six」っぽいんでけど、……それでも餘程の好事家でない限り、こんなアルバムに手を出す人もいないんでしょうな。
それでもマンサンの「Six」が好きな人、或いはマリリオンもIQも聽いたけど、ほかに何か、という人がいれば、おすすめです。