中東編第三弾。本卷でいよいよ件の壷の謎が明らかにされます。その他にもちょっとウォームアップとばかりに頭の体操が添えられていたりと、冒険物語としての風格をしっかりと維持しながらも、いよいよ謎解きとしての結構が前面に押し出されてきます。
前卷までの竜に襲われてテンヤワンヤという盛り上がりがあったのに比較すると、本作はその謎の呈示を中心に進められるゆえ、どちらかというと靜的なシーンが多いとはいえ、いよいよ壷から問題編を取り出した主人公一行が、そのヒントを探るべきある場所へと向かう場面はかなり豪快。
それともうひとつ、初っぱなのシーンがさながら前卷をトレースしたようなかんじで、主人公一行が目的地へとひた走っているところへあの人がご登場。で、またまた件の踊り子娘がヒステリーを起こすという期待通りの展開を見せながら、いったい主人公の心はどちらに転ぶのかと思わせつつ、中盤ではシッカリとラブ・シーンを添えて主人公の気持ちの惑い、――というか男心を見透かした踊り子娘の推理にニヤニヤしてしまいました。
で、呈示される壷の謎なんですけど、……うーん、ウォームアップの線の謎の方は、自分のようなボンクラでもアッサリと判ったものの、こちらの方は最後のツメで行き詰まってしまいました。何だかネット界隈ではすぐに判ったよ樂勝樂勝、みたいな書き込みがあったりして、自分の頭の惡さにホトホト呆れてしまっている次第ですよ。縱と横の長さが違うから、こいつをアレで割れば頃合いが良くなるところまでは何となく察しがついてるものの、鋏の入れ方が判りません。眞っ直ぐに切っていたらどうやっても一度じゃ駄目な譯で……。
早く答えが知りたいので、今回はこれくらいで。早速続きを読みます。
あまりに面白すぎて、電車を乗り過ごしてしまいましたよ(苦笑)。第四話に続く中東編で、前回の竜に引き続いて今回の敵は翼竜。もうすでに精鋭部隊のメンツも十数人で、後はもう、一人また一人と殺されていくだけなんだろうな、なんて考えていたら何と、主人公たちが馬を休めて休憩していたところに件の踊り子娘が御乱入。皆がこの女はヤバい、というのも聞かずに結局ゴリ押しで娘も同行することになったしまうという展開は予想していませんでした。しかしこの娘、ゴーマンだけどもそこが可愛い、というキャラの、「もしかしたらこの娘、レオナのご先祖様なんじゃないの」と思わせるほどのポシティブぶりが堪りません。