前回の續き。さて皆さんお待ちかねの(だから誰も待ってないって!)有栖川有栖の臺灣訪問レポートでありますが、今回は有栖川夫妻が臺北市内を観光した樣子のレポートです。正直、彼の仕事は二月の十六日で終わりで、殘りの十七日は中正記念堂とか故宮とか臺北觀光の王道をこなしただけだったようです。
とりあえず二月十六日のサイン會を終わったあとから始めますけど、この日のために南の方からもたくさんのファンが詰めかけ、有栖川有栖の貴重本なんかを手にしたファンもいたりして、そのなかには日本語で彼に話しかけていた人たちもいたとのこと。彼は火村英生、有栖川有栖の名刺を持っていたとか書いてあるんですけど、誰かこれ、見たことあります?
さてこの日の日程をすべて終えたあと、皆は夕食に繰り出しました。出版社の人とか大学のミステリサークルの方々と一緒にレストランで記念撮影をして、この日はおしまい。
明けて二月十七日。最初のところにある通り、この日の予定はまず中正記念堂に行き、そのあと故宮、龍山寺、華西街の夜市觀光、最後にカラオケ、というものでした。二日間の慌ただしい予定をこなしたあと、臺灣を離れる前の一日、有栖川有栖は臺灣の旅を満喫しました。二日前の快晴とはうって變わって、この日はあいにくの曇りだったのですが、前二日に比べるとそれほど暑くはなかったそうです。
晝ご飯を食べたあと、一行は故宮博物館に行ったのですが、故宮にはたくさんの收藏品があって、文化や歴史を知ることは、推理作家が創作を行う上でも有益なことである、と彼は述べたというようなことが書いてあります。そして夕方になると小雨がぱらついてきたものの、有栖川氏はそんな天氣をものともせず予定通りに龍山寺を參拝。臺灣の習俗が殘るこの場所を彼は大變不思議に感じたそうで、小雨のなかそのあと皆で華西街の夜市へと繰りだしました。
華西街の夜市の道路の兩側には看板が竝んでいて、日本から來た「カラOK」という看板と、その向こうにある「KTV」の看板を眺めつつ、彼は「KTVって何?」と思ったそうです。ちなみに臺灣のカラオケKTVっていうのは個室のなかにトイレがあって、部屋の内装も豪華。日本の歌も結構揃っているので、日本人でも愉しめると思います。皆で協議したあと、一行は臺灣でも有名なKTVに入ることにしたそうです。このカラオケで歌を歌い、有栖川有栖の臺灣における最後の日程を終えたのでありました。
終わり。
因みにこの寫眞についているキャプションも結構面白いんですよ。例えば有栖川夫人は臺灣のカラオケの豪華さに大變驚いていた、とか、華西街には「屋臺の御飯、按摩、蛇の肉を食べる」という三つの樂しみがあって、彼はここで足裏マッサージを体驗して悲鳴をあげたあげたとか、蛇肉を食べる店に入り、この蛇は保護動物じゃないのかと再三確認したあと、蛇肉を味わい、蛇の剥製の前で記念写真を撮影した、みたいなことも書いてあります