妻に頼まれて腕時計を見にヨドバシカメラに立ち寄ったのだけども、何げにXCのカタログを見てみたら、モデルがケリー・チェンからジジ リョンに変わっているじゃないですか。それに前回はケリーひとりだったのに、何か丸井のお兄さん役の男性も一緒に共演してる。
というわけで、今回取り上げるのはジジ・リョンのアルバム。ジジは香港の女優で、日本でも金城武と共演した「君といた永遠」とかが有名、……といってもこの韓流ブームのなかじゃ、今時香港映畫なんていっても誰も見向きもしませんわな。
このアイドル顔ですから、出すアルバムもほとんどやっつけ仕事なのですが、ファーストはちょっと実驗的な作風で結構好みです。また台湾でもずっと昔に大ヒットした「短髮」もジジを知るきっかけになった作品で印象に殘っている。だけどもそれ以降のアルバムはどうも印象が薄い。
そんな中で廣東語で歌われているこのアルバムはアーティスト、ジジ・リョンのアルバムとしても完成度が高いと思う。彼女の歌い方に特徴的な、低音のファルセットを活かした曲が多く、また何処か落ち着いた作風が良い。丁寧につくられているな、というのが一聽しただけで分かる佳作である。
とはいえアイドルですから、オマケの寫眞集も重要な譯で、これもまた完成度が高い。アーチストしているかんじで、何となくかつての山内順仁の作風を思わせるような幻想的な色彩の寫眞が多い。
歌手としては既に旬を過ぎた感もある彼女だけども、どれか一枚といわれれば、このアルバムをおすすめしたい。