羽純未雪なる作家の「碧き旋律の流れし夜に」という作品が御大の推薦で近々リリースされるみたいなんですけど、この作品について色々と調べていたら、どうもこれと「天に還る舟」はずっと昔、南雲堂主催のある企畫で選出された作品のようなんですよ。
グーグルのキャッシュの中に殘っていた内容がこれ。
だとするとですよ、當初「天に還る舟」は小島氏の單獨作品として完成していたものに、御大が島田ワールドの住人である中村などのキャラを加えて修正したもの、と考えて良いのでしょうか。こうなると連続殺人のトリックなどは總て小島氏のアイディアと考えてよさそうですね。
だとすると、やはりあの動機に関わってくる部分や數々の島田荘司的な要素(例えば最後を犯人の手記で纏めるという構成など)は、もともと小島氏のオリジナルに含まれていたものなのか、それとも御大が変更を促した結果としてこうなったのか興味のあるところです。
しかし南雲堂、……「出版までには時間がかかると思いますので、どうぞみなさん、気長に見守っていてください」って、既に三年経っているんですけど。この報告からリリースまで。もっとも逆に時流に流されない普遍的な要素を含む作品であれば、いつ本になろうがいっこうに構わない譯ですが。
取り敢えず「碧き旋律の流れし夜に」もリリースされたら讀んでみます。南雲堂の予告を讀む限りでは端正なミステリのようですけど、果たしてどんなものか。
7/21 更新:
「碧き旋律の流れし夜に」讀了しました。レビューはこちら。