PINKのホッピー神山、といっても若い人に通じるかどうか。
このOptical*8の「バグ」は神山氏が立ち上げたゴットマウンテンレーベルからの94年に発売された作品。神山氏のキーボードのほか、とにかく布陣が凄い。
ベースのRECK、ドラムの湊雅史、そしてこの人を忘れてはいけない、ギターの大友良英。この時代って、クリムゾンが「太陽と戦慄」から「RED」までの後期メタルの音をひっさげて復活を果たしたのも94年。音の方はというと、ノイズとロックの融合。そしてキメがとにかく恰好良い。あらためて聞き返してみて、90年代の音だなあ、と思います。
90年代の前半って、このアルバムのように、ノイズを織り交ぜた疾走感のあるロックが新しかったんですねえ。例えば91年にはnaked cityの「torture garden」、そして92年には同じくPain Killerの「Buried Secrets」がリリースされています。
まあ、70年代のプログレの名作が已然として必聽盤であるのと変わらないように、このアルバムもあの時代の音であるとはいえ、衝撃度は今聽いても変わらないです。
壹曲目、「deafening」。出だしのノイズ、そし中間部に顯れるカオス。この民族音樂風の音って、もしかして、イエスの「海洋地形學の物語」のサンプリング?
貳曲目。これも同じく不鮮明なシンバルの音にノイズから始まるが、一転してギターのキメが入る。このドラムとギターの格好良さは當にロック。とにかく全員完璧な演奏。これだけの面子が揃っているんですから當たり前といっては當たり前なんですけど、それにしてもこの疾走する大友のギターの心地良さは何なんだろう。
五曲目「bug」、六曲目「mio corazon」は民族音樂風の妖しげな旋律とロックのリズム、それでいてどこかポップな神山の歌のミスマッチが面白い。七曲目「cripples & kings」はバグパイプを引用した実驗音樂。八曲目「mind-roasting grooves」から九曲目「bush push」へ繋がるところは、背筋に冷たいものが走るくらいゾクゾクする。もう九曲目の湊氏のドラムなんて完全にいっちゃってます。
全体的には、何かダモ鈴木在籍時のカンが過激なロックをやってみたってかんじですかね。これを聽いた當初はとにかく音の凄さ、というかヤバさに、クリムゾンの「VROOM」よりも絶對にこのアルバムの方が時代の先端をいっていたと感じました。
mosaic / altered states
九十年代日本のアングラシーンを懷古するというかんじで、前回Optical*8の「バグ」を取り上げましたが、今回もゴットマウンテンレーベルからアルタードステイツを棚から引っ張り出してきました。
帶には、
「大阪のエクストリーム・トリオ=アルタード・ステイツ(内橋?..