これまた唄もの、声ものという定義からすればまったくの反則ではあるんですけど、前回Sheila Chandraを取り上げたので、同じ印度つながりということで、Geeta Deshpandeという歌手がその美しい声を披露している本作を紹介したいと思います、……といって本作をここで取り上げる理由はそれだけじゃなくて次會とりあげる作品への伏線でもあるんですけどね
んで、本作。帶には「パーカッションの巨匠、アジア音樂の主宰が放つ、堂々の新作。ひたすら美しい音樂が語りかける。」とあります。仙波師匠の周辺には本當に「アタリ」の音樂がゴロゴロと転がっているんですけど、本家も負けてはいません。本作は帶にもある通り、透明でまさに「ひたすら美しい」清涼感のある音に仕上がっています。パーカッションだけではなく、裏で鳴っているシンセも美しい。打樂器は愉しい。Geetaの声は何處までも透き通っている。仙波師匠の打樂器は何処かユーモアがあって好きですねえ。
自分、このアルバムが氣に入って確かライブハウスにこの音を聽きにいったんですよ。もうずっと昔の話。で、その時のボーカルが、本作の四曲目「The Chant of Death」でブルガリアンボイスばりの素晴らしい美声で聽かせてくれている上野洋子だったのです。ザバダックはついにライブも見ることが出來なかったんですけど、上野洋子の生の歌聲を聽くことが出來て、あの時は本當に感動しましたよ、……はい、次に取り上げるのがどんなアルバムだかだいたい想像がつきましたね。彼女のどのアルバムかはこうご期待ということで。